メンズがダイヤピアスを着用していると女性はつい目を奪われてしまいます。男女問わず人気を集める一粒ダイヤピアス、ブラックダイヤの人気はピアスでも健在、片耳だけ選ぶ場合に困った時のブランド選び、あなたの好みに合わせて選べる厳選3ブランドなどをピックアップしました。
執筆者はしまだです。米国宝石学協会GIAホルダー、年間30件以上の鑑定に携わる。現在、Gem-A FGA取得に向けて研鑽しています。記事の編集ポリシー・レビューガイドラインも併せてご確認ください。
メンズに似合うダイヤピアスの魅力
ダイヤピアスはメンズの印象をワンランク上げてくれるジュエリーです。
女性のように華やかなデザインはメンズに似合いませんが、シンプルなデザインのダイヤピアスは世界中のメンズから支持されています。支持される理由として、宝石の王様と呼ばれるダイヤモンドを気軽に身につける事ができます。
時計やリング、ネックレスなどの他メンズジュエリーと比べて主役になるシチュエーションこそ少ないものの、洋服や季節に問わず主張してくれる名脇役になってくれるのも頼もしい所でしょう。
ダイヤピアスと言っても、メンズ専用のコレクションは多くありませんし、シンプルなデザインも限られています。例えば、メンズで最も人気のあるスタッドピアスを代表する一粒ダイヤピアスを始め、小さめのフープピアスくらいしかメンズに似合いません。
一粒ダイヤのピアスがメンズに一番人気
一粒ダイヤのピアスはそのシンプルさに魅力があります。
極限にまで削ぎ落としたデザインによって、一粒のダイヤそのものを純粋に身に着ける事ができます。例えば、一粒ダイヤのピアスであれば、カジュアルな普段使いからフォーマルなパーティーシーンまで使い回せます。
出番の多いピアスで、一粒ダイヤのピアスがいつの間にか自分の定番となり、印象を左右する欠かせない存在になっているメンズも少なくありません。つまり、最も出番が多くなれば、結果としてお買い得のデザインと言っても良いでしょう。
左右バランス良く着けるもよし、片耳だけで片方は彼女やパートナーにプレゼントしても喜ばれます。メンズに限らず女性からも人気を集める一粒ダイヤのピアスは、国境や年代によって左右される事のない至高のピアスで選んでおいて損はないでしょう。
メンズに注目されるブラックダイヤはピアスでも人気
ブラックダイヤのピアスはメンズに人気です。
黒い宝石と言えばオニキスが有名で加工のしやすさからデザインも豊富で知名度もあります。しかし、宝石の王様であるブラックダイヤは近年、世界中から注目を集めています。
国際的なトレンドはメンズより女性が先行していてシックな装いで印象を引き締めるピアスとして、ブラックダイヤがジュエリーとして選ばれています。日本国内では圧倒的にメンズのトレンドが先行していて、ダミアーニやクロムハーツなどの国際ブランドを始めメンズジュエリーで積極的に取り扱われています。
ブラックダイヤは、カラーダイヤモンドに分類されファンシーカラーと呼ばれていますが、一般的なダイヤよりも安い値段で取引されるため、メンズのダイヤピアスでは大きめのカラットを選ぶ事も多いことから人気が集まっています。
実際に、ブラックダイヤは一般的なラウンドカットでも楽しめますが、ファンシーカットの表現力が高く、その中でも伝統的なローズカットのピアスは鈍い輝きを放ち、メンズにもおすすめです。
ブラックダイヤに関しては、こちらの記事で詳しく掘り下げて紹介していますので併せてご覧ください。
なぜメンズピアスは片耳だけが多いのか
メンズピアスが片耳(左耳)だけが多いのは日本だけでありません。
メンズピアスの歴史をリサーチしてみると、中世ヨーロッパの騎士道から始まり、護るものとして騎士は左耳に、護られるものとして婦人は右耳にピアスを着用していた慣習が紡がれ、その名残りが今もなお残っています。
そのため、メンズが片耳でも右耳にだけピアスをするとセクシュアリティの主張だという認識も少なからず残っていますが、その認識も廃れつつあります。昨今のトレンドとしても、ファッションは自由だからこそ魅力やその人らしさが印象づけられると意識する人が多数派となっていて、好きな片耳、もしくは両耳にピアスをしているメンズは時代と共に増えています。
意味づけが必要ならば、自分で勝手にしてしまうのも手。乱暴かもしれませんが、その意味づけを思い込んでしまったもの勝ちで、日本の独特な信仰心には相性が良い気がします。
片耳だけ欲しい時にブランド選びで困ったら
多くのブランドでは片耳だけでなく、両耳2つのピアスを1セットにして販売しています。
片耳だけ選べるブランドは少なく、楽天やAmazonなどの通販で手軽に済ませるメンズも多いでしょう。片耳ピアスを入手できるルートは大きく3つです。
- 手間を省きハイブランド(失くした場合に備えて両耳セットを買ってしまう)
- 先述した通販サイト(ダイヤの品質や価格がバラバラで目利きしづらい)
- セミ・フルオーダー(安いけど手間がかかる)
ブラックダイヤのピアスを検討している場合には、ピアスの値段自体がお手頃なので手間を考えると、もうそのまま通販サイトで選んだ方が良いかもしれません。一方で、一般的なダイヤのピアスを探している場合にはもう少し手間をかける事をおすすめします。
まず、片耳だけの販売やセミオーダーへの対応はハイブランドは通常行なっていません。そのため、どうしても最寄りのジュエリーショップに相談するしかありません。評判の良いジュエラーをいくつかピックアップして相見積もりをし、相性と予算に見合うショップを探しましょう。
ダイヤピアス選びでメンズなら外せないポイントとおすすめしたいブランド3選
メンズがダイヤピアスで失敗しないためのポイントを紹介しておきます。
ダイヤピアスというだけでメンズの印象はガラリと変わる一方で、バランス感覚を持って選ばないと一転して下品なダイヤピアスに成り下がってしまいます。先ほど、メンズのダイヤピアスは女性と同じようなデザインを選んでしまうと、耳元の印象が重たく違和感を感じやすい事は説明しました。
加えて、メンズ専用として設計されたダイヤピアスは少ないため、耳たぶの大きさや印象に合わせて女性より大きめのカラットを選び、小さなカラットでも目立たないようダイヤがセッティングされている石座や爪でカバーするという手もあります。
メンズのダイヤピアス選びは一定の迫力が必要な一方で、スマートさも求められます。このあたりのバランスの取り方が難しく、実際に店舗でも試着の難しいダイヤピアスは更にハードルが上がり、耳に当て確認するだけでも忘れずしておきたい所、初めてダイヤピアスを買う場合には通販だけでは失敗しがちです。
そして、メンズにおすすめしたいブランド3選として厳選しました。ダイヤピアスに限らずメンズジュエリーなら1つは持っておきたいダミアーニ、フープピアスとブランドの世界観がドンピシャのブシュロン、カップルで片方ずつ分けてお揃いにしたい国産アイファニーを紹介します。
メンズジュエリーを代表するダミアーニ
ブランドで選ぶならダミアーニがおすすめです。
ダミアーニと言えば、世界で最も有名なメンズジュエリーブランドです。クロスモチーフで世界的にヒットしたベルエポックコレクションはジュエリー界のアカデミー賞(Diamond International Awards)を何度も受賞し、イタリアを代表するブランドです。
どこに居てもベルエポックを着用するだけで、地中海の華やかな印象と爽やかな風を届けてくれ、メンズに限ってはブルガリ以上に人気があると言っても過言ではありません。あまり有名ではありませんが、実はピアスにもベルエポックがあり、クロスモチーフではありませんが華やかなデザインが受け継がれていて、迫力のあるダイヤピアスでメンズにおすすめです。
値段は38万円、18K(ホワイト、ピンク)の2色展開です。定番コレクションではないため在庫次第になってしまいますが、中央のダイヤをサファイアやルビー、エメラルドから選ぶこともできます。
フープピアスとの相性が抜群なブシュロン
ブシュロンはパリジャン御用達で、フープピアスを探しているならおすすめです。
グランサンク(パリ5大ジュエラー)の1ブランドとしても名を連ね、世界中から人気を集めています。日本では路面店や取扱店も増え、割と認知されているのではないでしょうか。
ブシュロンを代表するコレクションであるキャトルラディアントは、ヴァンドーム広場に降り注ぐ太陽の光が表現されたようなパヴェダイヤの輝きが美しく、フープピアスに最適のデザインです。フープピアスというスタイルとブシュロンの世界観といった組み合わせは抜群で、その相性は世界一と言っても過言ではないでしょう。
キャトルの魅力は4連でそのタイプも選べますが、メンズの場合はシンプルさを優先したいため、ブシュロンの4つの象徴の1つであるダイヤモンドを切り取ったシングルタイプ(キャトルラディアント)がおすすめでメンズにも似合います。値段は28万円、18K(ホワイト)のみの展開です。
豊富なデザインから選べるアイファニー
アイファニーは豊富な品揃えから選べるのが魅力です。
国産ジュエリーブランドで、特にメンズからの支持が日本中から集まっています。特に、他ブランドでは見かけないようなデザインも多く、カップルでお揃いを買ったり、色違いを選んだり、話題性の多いブランドです。
ダイヤピアスも13万円〜50万円といった値幅で、お手頃なメンズコレクションもあります。特に、ファンシーカラー(ブラックダイヤ、グリーンダイヤなど)のダイヤピアスを定番コレクションで展開しているブランドは他に見かけた事がありません。
アイファニーの定番・人気コレクションは在庫切れでオーダー待ちのコレクションも多く、現在は4ヶ月待ちでした。
あとがき
メンズのダイヤピアスはピンキリでしょう。
ダイヤをカットやカラットから選び、自分だけのダイヤピアスをオーダーする人も少なくありません。一方で、手軽に通販でポチッと選ぶのも気軽です。ピアスはダイヤ自体の品質(4C)は目立ちにくく、その辺りまでこだわりセミ・フルオーダーを検討するようなメンズは一部ですが、「ようこそダイヤ沼へ」と歓迎します。
婚約・結婚指輪でもう懲り懲りというメンズは、お手軽にブランド優先で選びましょう。
ダイヤピアスでもメンズ向けでお得な人工ダイヤのピアスの選び方や、いっそのことジルコニアやクリスタルで代用するのも選択肢としてはあるため、機会を見つけて補足する予定、ご期待ください。