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一粒ダイヤネックレスはそれ自体のコンセプトが完成しているので、どのような一粒ダイヤネックレスを選んだとしても一生ものに成り得ます。とは言うものの、本当に一生ものとして使える一粒ダイヤネックレスはそう多くありません。実は、一生ものにならないパターンについて解説しました。
執筆者はしまだです。米国宝石学協会GIAホルダー、年間30件以上の鑑定に携わる。現在、Gem-A FGA取得に向けて研鑽しています。記事の編集ポリシー・レビューガイドラインも併せてご確認ください。
一粒ダイヤネックレスの魅力
一粒ダイヤネックレスの魅力は懐の広い魅力です。
シンプルさを究極まで突き詰めた一粒ダイヤネックレスはまさに一生ものに選んで育てて行きたいジュエリーでしょう。シンプルさ故にどのような変化球でさえもすんなりキャッチしてくれる、あなたにとってベストパートナーのような存在で、美しさの品格を1段も2段も上げてくれます。
逆に、シンプルだからこそ扱いによってはチープにも見えてしまい、アクセントとして取り入れるセンスに左右されてしまうのも一興で、10代から上級者まで印象をガラリと変える魅力は一生ものに相応しいでしょう。
誤解を与えないよう補足します。決してピーキーなジュエリーではなく王道というか根本的な美しさを演出してくれるのが一粒ダイヤネックレス、だからこそ時代を問わず年代も問わないタイムレスな魅力に皆が惹きつけられるのかもしれません。
一粒ダイヤネックレスの魅力に関してはこちらの記事で詳しく掘り下げて紹介しています。
一粒ダイヤネックレスのデザイン
一粒ダイヤネックレスのデザインはシンプルで、どのようなデザインを選んでも一生ものに成り得ます。
しかし、細かな部分では大きな違いがあり、一見すると同じかもしれませんが個性豊かなバリエーションが特徴です。一粒ダイヤネックレスの構成は主に、トップに飾られる一粒ダイヤの形(カット)、そしてバチカンや爪、石座などのペンダント部分、最後にプラチナやゴールドといった素材です。
これら大きく3つの要素が1つだけでも変われば、一粒ダイヤネックレスの印象は変わるため、一生ものとして選ぶ場合には好きなデザインから選びましょう。一粒ダイヤネックレスはシンプルなデザインなので、例えどのような組み合わせだろうが、似合わないケースはほとんどありません。つまり、どれも似合います。それくらいストライクゾーンが広いネックレスなので、安心して選びましょう。
細かなデザインに関してはこちらの記事で掘り下げて紹介しています。
一粒ダイヤネックレスの選び方
一粒ダイヤネックレスの選び方次第で一生ものになるかどうか決まると言っても過言ではありません。
年代別で、大切にしたいポイントや注意しておきたいポイントがあり、やはりブランドなどの既製品で選ぶ場合には似合う年代(雰囲気)というのも少なからずあります。確かに、0.3カラット、0.5カラット、1カラットなどには人気が集まっていますが、カラット数と一生ものになるかどうかは関係ありません。つまり、年代に関わらず自分にとって「一生ものだ!」と自負できるかどうかは思ったより大切で、それは選び方で決まります。
詳しくは、こちらの記事で掘り下げて紹介しています。
一生ものにならない一粒ダイヤネックレスの特徴
一生ものにならない一粒ダイヤネックレスの特徴を3つ紹介します。
一粒ダイヤネックレスはどのブランドやデザインを買っても一生ものになるポテンシャルを秘めています。一方で、これから紹介するような特徴は一生ものになるかどうかの分水嶺となるかもしれません。
青写真が曖昧な一粒ダイヤネックレスは一生ものにならない
青写真が曖昧な一粒ダイヤネックレスは一生ものになりません。
例えば、一粒ダイヤネックレスをこだわりなく漠然と選んでしまうと、愛着が湧きにくいため一生ものになる可能性は低くなります。決して一粒ダイヤネックレスを1つに絞った方が良い訳ではありませんが、物足りなくなってしまいジュエリーボックスに仕舞い込んだまま着用の機会を失ってしまいます。コレクションとして一生ものを考えているなら話は変わってきます。
また、ここでは一粒ダイヤネックレスの衝動買いをしてはいけないという話とも少し違います。例えば、日常的なウィンドウショッピングでの衝動買いはおすすめしませんが、旅行先や記念日などでの衝動買いは一生ものに成り得る可能性があります。
つまり、一生ものに成り得るジュエリーは一粒ダイヤネックレスに限らず、必ずその宝石に紐づいて青写真(鮮明なポジティブなイメージ)が連想されます。一生ものと言える自分だけのジュエリーコレクションとは、価格やブランドだけでは決して左右されません。(左右されるものは資産として金庫に入れて考え方を変えましょう)
一生ものとは、一粒ダイヤネックレスを見る度に、古き良き(もしくはほろ苦い)時代にその瞬間だけでも誘ってくれるものではないでしょうか。それが、自身の思い出ではなく、ブランドストーリーであれば憧れや共感(共鳴)かもしれません。なので、一生ものにしたい一粒ダイヤネックレスを選ぶ場合にはタイミングを意識する(なにかの節目を待つ)と成功する確率がグンと高まります。
値段で選んだ一粒ダイヤネックレスは一生ものにならない
これは青写真で少し触れましたが、値段で選んだ一粒ダイヤネックレスの多くは一生ものになる可能性は低くなります。
ここでは、決して高い一粒ダイヤネックレスをおすすめしているのではなく、お金で左右されて選んだ場合、「心の奥底にもっと自分に合ったのに」といった負の印象を少しは連想するのではないでしょうか。
安くても良いので、自分のこだわりやお気に入りに対して素直に向き合って選ぶことが大切で、きっと身につけた印象(あなたの立ち居振る舞い)も違うはずで、長い目で見てお値段以上と感じるはずで、まさにこの考え方が一生ものを引き寄せる考え方です。
なぜならば、あなたに似合う本当の青写真は値段なんかに左右されません。予算が足りないなら貯めましょう、その道のりもきっと一生ものとしてあなたの一粒ダイヤネックレスを彩ってくれるはずです。
紛失リスクに弱く一生ものになりにくい一粒ダイヤネックレス
一粒ダイヤネックレスはピアスやイアリングほどではありませんが、指輪より紛失する可能性が高いジュエリーです。
その特性に加えて、普段使いから冠婚葬祭まで出番の多い一粒ダイヤネックレスですから、紛失する機会は指輪の次に多いと言っても過言ではないでしょう。実際にソフトバンクC&Sが2018年に実施した調査(落とし物に関する調査)によると、指輪(35.5%)の次に多いのがネックレス(17.7%)の紛失です。
一生ものにならない最も多いパターンで、爪から一粒ダイヤが外れてしまうというより、圧倒的に多いチェーンが切れてしまいペンダントトップの一粒ダイヤが見つからなくなります。いわゆる小人が持って逃げたという伝説も本当かと思ってしまうほど落とした瞬間に気がついても見つかりません。多くの場合は小さめのカラットなので、屋内でないと見つかりにくい理由も推察できます。
特に、タートルネックなど季節によっては衣服の上から着用する場合も多く、チェーンが外れた違和感に気づくことさえ出来なかったという声も少なくありません。チェーンの太さはトップの一粒ダイヤのカラット数とのバランスを見て見繕う事が多く、美しさと安全性がトレードオフの関係になってしまいます。
勿論、一生ものにするための対策もきちんとあります。チェーンは国産に取り替えたり、定期的(着用頻度によるが数年に1度)にジュエラーへメンテナンスに出す、カラット数の大きな一粒ダイヤだとチェーンを太くしたり、プラチナとゴールドなど色を変えて二重に重ねづけするのも手です。
あとがき
一生ものになりやすい一方で、その期待を裏切りやすいのも一粒ダイヤネックレスではないでしょうか。
一粒ダイヤネックレスは、間違いなく誰もが持っていて損をしない至高のジュエリーである事に間違いありません。最初のジュエリー、またはワンランク上の美しさ、どちらもへも対応できる懐の広さは他のネックレスにはありません。
一生ものとして選ぶのは簡単ですが、一生ものとして使えるのはあなたの価値観次第でそこが唯一の拠り所になるはずです。