一粒ダイヤネックレスの選び方を紹介します。この記事では、20代、30代、40代(別記事)、50代、60代それぞれの特徴に合わせて選ぶ際に大切な考え方を解説しました。ブランドによって印象も変わるため、最も適している年代をピックアップ、プライベートジュエラーの紹介もしました。
執筆者はしまだです。米国宝石学協会GIAホルダー、年間30件以上の鑑定に携わる。現在、Gem-A FGA取得に向けて研鑽しています。記事の編集ポリシー・レビューガイドラインも併せてご確認ください。
一粒ダイヤネックレスの魅力とデザイン
一粒ダイヤネックレスの魅力は飾らないシンプルな美しさでしょう。
迫力のあるダイヤだからこそ演出できる奥ゆかしさで、日本人にとっても馴染みの深い魅力です。そして、シンプルなデザイン故にその構成はシンプルで、よく見るとブランドによって違いがあります。カラット数も1カラット未満がほとんどで、0.3カラットや0.5カラットにも人気が集まっています。徹底的にシンプルさを追求するのか、他人と違う個性をデザインに求めるのか、どちらも人気があります。
詳しくは、こちらの記事で掘り下げて紹介しているので併せてご覧ください。
20代で失敗しない一粒ダイヤネックレス
20代で失敗しない一粒ダイヤネックレスの選び方を紹介します。
20歳になった記念に一粒ダイヤネックレスを買う人も多く、普段使いから仕事まで使い回せる活躍の幅が広いジュエリーとして人気を集めています。一方で、一粒ダイヤネックレスを買った後で、20代の内に後悔する最も多いパターンは紛失です。一生ものになる一粒ダイヤネックレスを奮発して手に入れたけど、チェーンが切れて気づいたら無くなっていたといった話はよく耳にします。
20代だからこそ着飾らない選択も
20代だからこそ着飾らない選択もあります。
一粒ダイヤネックレスはどのブランド、デザインを選んでも一生ものに成り得ます。つまり、シンプルな構成が故に、ブランドだからといって違いの分かりやすいジュエリーではなく、多くの一粒ダイヤネックレスは一生ものと言っても大袈裟ではありません。
20代なら、どのようなブランドでも肩肘張らず予算に応じたブランドで一粒ダイヤネックレスを手に入れ、仮に無くなってもショックにならないような身の丈に合った値段の一粒ダイヤネックレスがおすすめです。
20代の内に、一粒ダイヤネックレスのシンプルな美しさを存分に味わう事が出来れば、その後のジュエリーコレクションを選ぶ考え方や方向性としても大いに役に立ってくれます。
20代なら注意しておきたい一粒ダイヤネックレスのメンテナンス
20代から身につけておきたいのが一粒ダイヤネックレスのメンテナンスです。
一粒ダイヤネックレスはトップに飾られる一粒ダイヤのカラット数に似合うネックレスチェーンの太さを採用しています。そのため、一粒ダイヤネックレスは他のネックレスより細めの設計が多く、チェーンが切れてしまう確率が高まってしまいます。
きちんとしたジュエリーには少なくとも数年に1度くらいのメンテナンスが必要で、プラチナやゴールドなどのパーツ部分の劣化をケアしてあげる習慣を20代から身につけておきましょう。
20代におすすめしたいブランド
20代におすすめしたいブランドはアーカー(AHKAH)とアガット(agate)です。
どちらのブランドもお手頃(10万円前後)で普段使いにピッタリです。例えば、どちらもファンシーカットの取り扱いがラインナップになり、アーカーはハートカットなどを採用するなど39種から選べ、モダン・クラシカルどちらも得意でデザインも豊富です。
そして、アガットはテーパーカットなどを採用するなどクラシカルなデザインを得意としていて16種から選べます。
30代なら必ず欲しい一粒ダイヤネックレス
30代なら必ず欲しい一粒ダイヤネックレスを紹介します。
一粒ダイヤネックレスはジュエリーコレクションの中で最も着用頻度が高くなります。やはり、歴史があり信頼できるブランドを選び、その世界観を見に纏ってみたいと思うはずです。一粒ダイヤネックレスは出会いで、あなたならではの特別な思い入れによって育ってゆきます。
例えば、その思い入れがファッションセンスにも表れ、立ち居振る舞いにまで影響します。時には一粒ダイヤネックレスひとつで、同じ服でも表情が違って見えてくる、そんな影響力を持っているのが一粒ダイヤネックレス。
30代だからこそ思い入れのある一品を
30代だからこそ思い入れのある一品をおすすめします。
一粒ダイヤネックレスを見た目かブランド、どちらを重視して選んでも一向に構いません。しかし、30代でこだわりたいのは「自分らしい選び方」です。おすすめは見た目から選ぶよりブランドから選ぶ方法を紹介します。
まず最も手っ取り早いのは、お気に入りの国からブランドを絞り込み、最終的に見た目やブランドストーリーで決める方法です。フランス、英国、アメリカ、そして日本などが手始めでしょうか。
数多くのブランドがありますが、ハリー ウィンストンやミキモト、俄(NIWAKA)などそもそも一粒ダイヤネックレスを取り扱っていないブランドも少なくないため、30代のあなたにしか出会えない一粒ダイヤネックレスを探す旅に出かけましょう。
30代なら注意しておきたい安物買いの銭失い
30代なら注意したいのが安物買いの銭失いです。
一粒ダイヤネックレスは洋服やTPOを問わず大活躍します。そのため、ジュエリーの扱いに慣れた30代には他のジュエリーより予算を増やして買ったとしても着用する機会が多いため、結果としてお得なお買い物になってしまいます。
見た目がそう変わらないから、どれを選んでも一緒だろうと思うのも仕方ありません。ここでのポイントは値段でどちらを買おうか迷った時、予算より少しだけ高めの一粒ダイヤネックレスを選ぶ事です。そうすることで思い入れも増し、着用する度に幸福感が生まれ、そのお裾分けを周囲に与える心の余裕が持てれば、エネルギーが人生で最も必要な30代にとってお値段以上の価値があるはずです。
30代におすすめしたいブランド
30代におすすめしたいブランドはティファニーです。
ティファニーは世界5大宝石商に数えられ、人気や歴史、信頼や実績など総合的にみると世界で1番のジュエリーブランドだと言っても過言ではありません。「ティファニーで朝食を」に登場したオードリー・ヘプバーンを皮切りに注目を集め、その世界観を見に纏いたいと世界中から親しまれています。
例えば、ティファニーの一粒ダイヤネックレスはデザイナーとして著名なエルサ・ペレッティの代表的なデザインの1つであるバイザヤードコレクションが有名です。このコレクションは、ダイヤの在り方を永遠に変える、一日中、毎日、そしていつでも身に着けられるデザインとしてのコンセプトを持っています。
値段は10万円前半から、プラチナを始めイエロー・ローズ(ピンク)ゴールド、ダイヤのカラット数はセミオーダーと違い国内在庫次第ですが比較的自由に選べるため、1カラット以上(数百万円〜)の一粒ダイヤネックレスも手に入ります。
ティファニーのバイザヤードネックレスに関しては、こちらの記事で詳しく紹介していますので併せてご覧ください。
40代で選びたい一粒ダイヤネックレス
40代で選びたい一粒ダイヤネックレスは選ぶ際に重視したい2つのポイントを紹介しています。
例えば、一粒ダイヤネックレスと言っても実はシンプルながらも細かい部分には違いがあります。普段使いのしやすさ、そして自分に最適なカラット数などこだわって選びましょう。40代におすすめしているブランドはカルティエです。
詳しくは、別の記事で掘り下げて紹介していますので併せてご覧ください。
50代から真価を発揮する一粒ダイヤネックレス
50代から真価を発揮するのが一粒ダイヤネックレスです。
年齢とともに美しさという考え方や捉え方は異なります。例えば、仮に表現は違っても、変化には基本(軸)あってこそ違いはより明確になってゆきます。つまり、一粒ダイヤネックレスはシンプルなネックレスを代表する究極のデザインで、本来の自分自身のポジションであり美しさの根源にさえなります。
そのベースをアップグレードするのに一粒ダイヤネックレスの刷新は魅力的な提案の1つです。普段使いから仕事、時には冠婚葬祭までワンランク上のネックレスを手に入れる機会は50代しかありません。
50代だからこそシンプルさを追求したい
50代だからこそ余計と思えるものは削ぎ落としシンプルな美しさが似合います。
「シンプルさは究極の洗練である(レオナルド・ダ・ヴィンチ)」や「Less is more(ミース・ファン・デル・ローエ)」など歴史に残る偉人達が晩年に残した名言で、美しさの本質に迫った一言の1つではないでしょうか。
それでは究極の一粒ダイヤネックレスとはどのようなものか考えてみましょう。例えば、一番分かりやすいのはカラット数を上げ1カラット以上の一粒ダイヤ?それとも、ピンクやブルーなどファンシーカラーダイヤ?かもしれません。
どちらも至高の一粒ダイヤネックレスに間違いありませんが、あなたにとって究極かどうかは別の問題です。普段使いから仕事、冠婚葬祭まで全てのシチュエーションで使いたいと思える一粒ダイヤネックレスがあなたにとって究極なのではないでしょうか。
50代なら注意しておきたい別の選択肢
50代なら注意しておきたいのは一粒ダイヤネックレスの他に一粒パールネックレスにも魅力を感じているのではないでしょうか。
どちらが似合うのかは置いておき、同じシンプルさを追求した究極のネックレスでどちらもTPO問わず着用でき便利です。真珠はダイヤと同じく世界5大宝石にも名を連ね、日本でも古くから重宝されてきました。
特に和装をする機会が多い場合には、ダイヤより真珠の方が相性が良いかもしれません。一方で、真珠はダイヤと比べて保管方法を誤ると時間と共に劣化が進んでしまいやすい宝石なので取り扱いには注意が必要です。
50代におすすめしたいブランド
50代におすすめしたいブランドはブルガリです。
ブルガリはイタリアのブランドで、世界5大宝石商の1つにも数えられています。そのデザインはまさに地中海の雰囲気を纏い、その風をあなたへ届けてくれます。
ブルガリでは一粒ダイヤネックレスはグリフペンダントの1つだけで18Kホワイトゴールド以外に選べません。カラット数は0.5カラットと他ブランドに比べ少し大きなサイズからのみですが国内在庫に応じて選べ、値段も4C品質に応じてピンからキリまであります。
60代なら一粒ダイヤネックレスはセミ・フルオーダー
60代なら一粒ダイヤネックレスは歴史のある宝飾店でセミ・フルオーダーをおすすめします。
おすすめする大きな理由が3つあります。1つは、一般的にはブランド料が値段に上乗せされるため、大手ブランドより低価格で一粒ダイヤネックレスを手に入れる事ができます。2つ目に比較や検討に手間がかからず、それと同時に自分だけの一粒ダイヤネックレスを専門ジュエラーに相談しながら選ぶ事ができます。3つ目にリフォームや相続を考えると、長い目で付き合え丁寧なアフターサービスが必要になります。
これらの理由から、60代自身で選ぶ場合もしくは子や孫が選ぶ場合でも都合の良い選び方だからです。
60代におすすめしたいブランド
60代におすすめしたいブランドはありません。
ブランドよりおすすめしたいのは、プライベートジュエラーです。プライベートだからと言って高額なものだけを扱っている訳ではなく敷居の低さ、そして日本でも有数の歴史を誇るウエダジュエラーを紹介します。
創業130年以上のウエダジュエラーは国内最大手ミキモトと並ぶ老舗で、全国に店舗展開していないため知る人ぞ知るプライベートジュエラーの1つです。店舗は東京の帝国ホテルのギャラリーにあり、国内外の富裕層から丁寧なサービスやアフターフォローに好評を得ていて60代にとって安心です。
一粒ダイヤネックレスも0.1カラット約10万円からと敷居が低く、60代に限らず子や孫と世代を超えてお付き合いをしている顧客層が大半で気軽に相談できるためおすすめします。
あとがき
年代問わず個人的におすすめする一粒ダイヤネックレスは数多くあります。
その中でも、記事の中に紹介していないブランドでおすすめしたいのはショーメです。少し値段は貼りますが、カラット数に比べるとそうでもないビーマイラブ(Bee My Love)の一粒ダイヤネックレスは間違いなく一生ものです。
ショーメは一粒ダイヤネックレスではなく、ジョゼフィーなどペアシェイプを使ったネックレスの方がおすすめのブランドだったので候補から外しました。